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nezi-maki soundsystem blog

nezi-maki soundsystem(ねじまきサウンドシステム)というバンドをやっています。そのニュースや所感。

波を眺めることの効用

先に告知をば!

久々にソロ(小山名義)でライブに出させていただきます。マイミクさんお誘い頂きましてありがとうございます。

8/27(土)
『実践報告:J-POPへの取り組み -'16年夏-』@三鷹おんがくのじかん
開場/開演18:30 1,500円(d別)
act:
スカイブルー100
アゼガミ
小山(fromねじまきサウンドシステム)
鈴木美紀子
dj:
マイミク
enema

4ライブ2DJと、見応えたっぷりです。
さらにJPOPに絡めたイベントということで、ご存じの曲も沢山流れるかと思います。私もJPOPカバーします。ぜひご来場をば!

(以下、ブログ)

先日、お盆の休みを利用して一人で銚子へ旅行に行った。これまでに二度訪れたことがあるのだが、前回食べたイワシ料理がまた食べたくなって、とっさに宿を取って出かけたわけだ。一泊二日の日程で、初日の昼には銚子駅に着いた。

旅の目的だったイワシなどの海鮮は、初日にたらふく食べて、2日目は朝から銚子電鉄に乗って犬吠埼まで移動した。灯台には登ったことがあるので、今回は、砂浜で過ごした後に、海辺の日帰り温泉に入ることにした。涼しい日ではあったが、湯上がりに長々と日を浴びるとまた汗をかきそうなので、温泉の前に浜辺に行ったのだ。

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犬吠駅から犬吠埼灯台の方へ歩き、灯台の脇のスロープを下って小さな砂浜に降り、波が来ない程度の距離をおいて、砂の上に座った。右手には灯台が立ち、左手には漁港へ続く長い海岸があり、目の前は太平洋、遠くにタンカーが1隻見える。

周りには家族連れが何組かいて、子供が波から逃げたり、波を追いかけたりしている。銚子の波の勢いは、かなり激しい。泳ぐ人もサーフィンをする人もいなかった。あっという間に沖合いに連れて行かれそうだから、恐らく禁止されていたのだと思う。左右の耳がザー、ゴーという音にさらされていた。

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座って、何はともあれ缶ビールを飲んだ。ぬれせんべいも食べていた。当初は、何かいいアイデアが浮かばないかな、とか、何か元気になる瞬間が訪れたりしないかな、という期待があった。

このところ、バンドで録音をしては動画を作ってきて、そろそろ区切りが付く。次はどんなことをすべきなのか。考えが浮かばないだろうか。ちゃんとした日本語で言うと、「海パワーで天啓を得たい」のだ。ところが、波を眺めていても、ひらめきとかアイデアとかいうものは一切なかった。

波は視覚的にも聴覚的にも、嗅覚的にも、生き物のようなところがある。呼吸のように、一定の間隔で押し寄せては引いていく。引く波には砂が取り込まれて渦を巻く。遠くから見る分には穏やかだが、真正面にくると恐ろしい。匂いだってする。たまに人命を奪うところも生き物に似ている。

波は、月を衛星に持ち、自転や公転をする天体が抱える水の動きでしかない。物理に支配されていて、つまり人間がやりとりできる相手ではない。「少し音量を下げてほしい」とか「もう人をさらわないでほしい」とか。全くコミュニケーションを取れない存在でありながら、生き物のようにも見える。そのせいなのか、人間の側では黙って考えを巡らすような時間が続く。

海が母に喩えられるのはなぜか。語り合えるようでいて決して子にペースを乱されないところが、強き母に似ているのだろうか。人が失恋をすると海に来るのはなぜか。波には人間の営みが介在しないからだろうか。たけしが岸本加世子と並んで座った海はどこだったろうか。

そうしてしばらく眺めていると、段々と考えていることがどうでもよくなってくる。波が来るたびに脳内が「ザー」「ゴー」と浸食されていく。やがて普段考えていたことも、どうでもよくなっていった。

今回、思ったことは、そもそも海というのは新しい考えを得るために来る場所ではない、ということだ。考えを深めることにもそぐわない。新しいものを加える必要がないのだ。

その反面、考えていたことを取り除くのには向いている。重要なことから些細なことまでひっくるめて、頭から削り取られていくような感覚が生まれる。砂のように頭から運び出されていく。その時間も飽きが来ない。

そして恐らく、頭から考えを取り除いていく機会というのは、日常では簡単にやってこない。酒を飲んで忘れるということもあるが、お酒を飲んでも、こう、考えていたことがどうでもよくなったりはしない。

人間には用意しきれないほどの水が音を立てて、こちら押し寄せてきてはズザーと返すという変な機会が、それを可能にするのではと思う。人それぞれなので、物事をどうでもよくさせるために、ある人は絵を見たり、またある人は盆栽をちょん切ったりするのだと思う。

それに関連しているか分からないが、家の外壁にペンキを塗るには、今あるペンキを削ぎ落とさないといけないらしい。鋼材に塗装する前は、硬い球状の金属を無数にぶつけて不純物を削り取るそうだ。

東京に帰った夜、寝転がってネットを見ていたら、みるみるうちに、どうでもいいものが頭に塗られていくのを感じた。これはこれで安心感があった。

(終)

今年は海っぽい曲を2つ拵えました。









【51音と私】と-東京ビッグサイト

その日、株式会社三浦の堺裕二は、東京ビッグサイト東ホールのブースで、しきりに深呼吸をしていた。株式会社三浦は、医薬品の製造に必要不可欠な「混合機」と呼ばれる設備の、開発・製造・販売事業を全世界で展開している。知る人ぞ知る、ものづくり企業だ。堺は同社の研究開発部門に所属しており、入社して4年になる。勤続年数が浅いこと、一方で技術の知見が深いことから、上司からの指示で展示会に駆り出された。


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堺は、壁を覆う複数のパネルや、デモ操業中の混合機、商談用のテーブルから成るブースで、混合機の陰に隠れるように立っている。肩を上下に揺らしながら深呼吸をしている理由は、どうしようもない怒りだ。

幼い頃から父母に愛情を注がれて育った。父親の「人の役に立つ仕事をしてほしい」という想いを背に、関西の国立大学の工学系大学院に進学。粉体や流体の力学に魅せられた彼は、第一希望の株式会社三浦に難なく入社した。以後、製薬分野の研究室に配属となり、1人の上司、上司を含めて8人の先輩研究員とともに、どうすれば粉がよく混ざるかを考えて暮らしている。独身で、休みの日はよく一人で映画を観て過ごす。

堺が提案した、新たな技術を採り入れた混合機は、従来の、箱型の金属タンクを傾斜させて回転させる方式と異なり、楕円とも、菱形とも、螺旋とも言い難い、メビウスの輪を思わせる複雑な形状のタンクを持っている。このタンクは彼にとって、一つの達成だった。上司と掛け合って手に入れた、いくつものPCをフル活用して粉体の流れを計算し、安価な金属加工で製造できる工法を探り、最適な形状を生み出した。ブースは言うまでもなく、多くの来場者で賑わっている。

堺の怒りは、要約すると「よりによって俺が、なんでこんな、おっさん同士のお見合いパーティみたいな場所に放り込まれないといけないんだ」というものだ。彼は人を嫌いではなかった。人と人とを混ぜる目的を持つはずの主催社の、設計の稚拙さに、怒りを感じたのだ。これじゃあ、混ざるものも混ざらない。

ブースを訪れる人間は、堺が首からさげたカードをしげしげと眺める。カードには自分の名前と身分が書かれた名刺が貼ってある。まるでダックスフントにでもなったような気分だ。俺が、どれだけ短時間でコストをかけずに粉と粉を混ぜる方法を、毎日突き詰めて考えているか、知っているのか。洗浄やメンテナンスも、この形状のおかげで楽になったんだ。これは、ちょっとした物なんだ。

通路からボロボロのスーツを着た男がやってきた。どうせ冷やかしだろう。「こんにちは、月刊医薬業の大山と申します。お世話になります…」記者。客にはならない。営業も、広報も、遠くで別の客と話している。俺が対応しないといけない。こんなにおかしな人と人との出会いが、他にどこにあるのか?

その頃、排水処理装置メーカー、ジュラシック株式会社のブースではプレゼンテーションを終えたばかりのキャンペーンガールの三崎佳代が、ブースのパーティションに隔てられたスペースで休憩を取りながら、自らが説明したばかりの排水処理技術を理解しようとしていた。

三崎は思った。「一体どんな人が、自分は排水処理で生きていこうなんて考えるのかしら」。彼女はダンス音楽、特にミニマルテクノが本当に好きだ。平日は仕事の合間にSNSでイベント情報に目を通し、週末は気になるイベントに行って酒を飲み、踊り、居合わせた人と語らう。これで日々の憂さを晴らすことができる。音が清潔だからだ。綺麗な音を浴びながら踊っていると、日々壇上で説明しているヘンテコな機械や、その開発者と名乗る浮世離れした男達のことを忘れられる。

これまでこの仕事で、色んな服を着た。銀色や青や赤、こぞって近未来的な服。色んな手触りのパンフレットを配ったし、色んな資料を読んでプレゼンテーションをこなした。持ち前の太くしなやかな声(叔母から、山口百恵に似ていると褒められたことがある。先日、YouTubeで初めて観たが、悪い気はしなかった)も評価されて、定期的にプレゼンテーションのステージに立っている。

しかし、そのほとんどについて、どこがどのように素晴らしい商品なのか、さっぱり分かっていない。今日説明した排水処理システムは薬品や水、電気の使用量を抑えられる。プラントのコンパクトさが性能を裏付ける。熱の制御もダントツ。一体、何の話をしているのだろう?

この時、医薬品製造装置メーカー、高気密技術工業株式会社のブースでは騒ぎが起きていた。人体に悪影響のある薬品を隔離して扱うための、箱型の機器を展示していたところ、来場者が箱の中に倒れている小さな瓶を発見した。瓶の口から白い粉がこぼれている。さらにデモ展示のためか、上部にあるべき天板がなく、薬品は外気にさらされている。

いくら何でも本物の薬品を入れて展示はしまい。これを冗談めかしてブースの説明員に告げると若い説明員は、大声で「え!…のこっ…残ってた!」と叫び、シャツの袖を口に当てて一旦退き、周囲に、離れて!逃げて!と叫びだした。「原薬!」「吸ったら危ない!」

遠くから声が聴こえる、何かあったのかとロボットメーカーである株式会社田中製作所の社長、田中信三は思った。自社のブースの椅子に腰掛けている。もう一日中、メーカーやら商社やらマスコミやらに同じことを話し続けて、くたびれたのだ。周りの若い連中も、私が見ているから元気そうに振る舞っているが、明らかに疲れが滲み出ている。最終日なのだ。これが終わったら、物品を会社に運んで、皆への労いに缶ビールでも買い与えよう。

週明けにはメールも送らないと。と考えていたら今度は近くから悲鳴が聞こえた。見ると、自社の、細胞培養容器を運ぶ新型アーム式ロボットが異常なスピードで動き出し、次々と容器を持ち上げては、培地替わりに入れていた寒天を周囲にまき散らしている。通路を行き交う人々、向かいのブースの男にも、左隣の混合機にも等しく寒天が降り注ぐ。疲れ切っていた田中は当初、その光景を見ながら何事かを理解できず「みぞれのようだ」と思った。

大手エンジニアリング企業の株式会社東名でも怒声が。「何で商談スペースに、コンドームが落ちているんだ!」

株式会社三浦の堺は、寒天を振りほどくように流麗に回転する新型混合機に見とれていた。自らの頭から腰にかけて、微細に砕けた寒天がいくつも付いているが、そんなことは気にも留めず呟いた。「あの形なら外部からの汚染だって素早く振りほどくことができるのかもしれない。これは想定外ながら、何か応用できないか。」

三崎佳代はブースの脇で、今夜、どのイベントに行こうかと考えていたところ、突如、寒天が飛来したため、危うくこれを避けて、ロボットを見やり、その主らしき田中製作所の田中信三のところへ怒り心頭の様子で歩きだした。早く機械を止めなさいよ。

堺は、一様にハンカチで口を抑えている人々から「逃げろ!逃げろ!」と促された。何かが起きている。

東名のブースではコンドーム放置の原因調査が始まっていた。なぜよりによって、大事な大事な商談スペースに、未使用のコンドームが。

問題の、高気密技術工業のブースにはガスマスクを装着した警備員が到着した。彼は「離れて!逃げてください!」と叫び、箱型の機器を確認した。あの中の粉か。壁のパネルを剥ぎ取って、天板替わりにかぶせてガムテープでも貼ったらどうだろう。

キャンペーンガールの三崎は田中信三に怒りをぶつけようとした瞬間、後ろから強く手を引かれた。現場でよく出くわす、同業の田代だ。間髪入れずにホールの外に出るよう促された。「毒がまかれてるらしいよ!」

堺も取引先の技術者の女性から、委細は不明ながら、抗がん剤の話を聞いた。彼女は恐ろしく早口に説明した後に、ブースを去っていった。東京ビッグサイトで、そんなことがあるものなのか?身の危険を感じるという以前に、様々な人間が、通路を押し合いへし合いして出口に向かう様子に気をとられた。

白いポロシャツの老人も、黒いスーツの若い女も、白いシャツと青いスラックスを着た若い男も、銀色のキャンペーンガールも、緑色のシャツに灰色のベストを羽織った老婆も、深い青色の作業服の男も、赤色のキャンペーンガールも、皆が、われ先にと出口に向かう。各々が各々を追い越しながら。

つんざくような歪んだ声がホールに響いた。場内アナウンスだ。「先ほど、人体に悪影響を及ぼす可能性のある、抗がん剤と思われる粉体が、場内に曝露しているとの通報を受けました。直ちに係員が確認したところ、その粉体は、出展社がディスプレイ用に持ち込んだ塩化カルシウムであり、人体に影響はないことが確認されました。繰り返します…」


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堺は、赤や白、緑、灰、青の動きが一斉に止まったことに気をとられ、二度目のアナウンスでようやく事態を把握した。目頭を押さえて少しした後に、片付けの準備を始める。脳裏にはずっと、人々が出口に殺到した時の光景が反復していた。

ホールの外にいた三崎は肩をがくんと落とし、田代に「迷惑な話ね…」とだけ伝え、自らのブースに戻っていく。

東名のブースには、まだ人が戻っておらず、未使用のコンドームだけが置かれている。

皆が、小規模なパニックに陥ったことへのバツの悪さを抱えていたが、最終日の夕方だからか、場内の空気はどこか打ち解けたような高揚感を湛えていた。

そこへ蛍の光が流れ始める。深い青色の作業着を着た男達が、すべてを洗い流すようにホールに入ってくる。深い青によって、白や赤、緑など色とりどりのブースが解体されていく様子を、堺は、ずっと眺めていた。





音楽と政治

朝からこの話題で盛り上がっていて、興味のあることと絡めてブログを書いてみる。

個人的な印象だけど、この話題が大きく広がっていく結節点に「gudachan」という、昔炎上狙いのブログばかり書いていた人がまとめた、NAVERまとめの記事があると思う。

その人が今回も、人の関心を引きそうなテーマ設定で、ツイッターの大海のなかから似通ったツイートをまとめた。するとあたかも世間にその考えを持つ人々が一定規模いる気がしてしまい、それに反応したツイート(=コメント)が追随する。

それを読んで自問する。そうだな、僕にとっては、音楽や音楽イベントの中に政治性を持ち込むことは是だろうか否だろうか?

ところがそこで待ってほしい。もう何年間、こんなことに労力を費やしているんだろうか?昔、斉藤和義さんの替え歌とかで同じ話があったじゃないか。その時何か結論はあったのか?

単に「ひっかかかりのある話題」を提供されてその都度「何てことだ」と反応していただけではないか。しかも話題を提供する側にはPV数に応じて(小遣いのような)収入が入る。

こういった結節点に位置するまとめサイトとかNAVERまとめというのは、広告を貼ってPV数(=収入)を生むためのプラントのようなものなのだが、ここに注がれていく原料は、真面目に物事に向き合ってしまう人間の心だったりする。

単に遊び半分で誰かに憎悪を撒き散らしてやろうという人間もいるだろうが、少なくない数の人がそういったまとめを読んで、人間がつぶやいている群れを目にしてしまって、ひっかかってしまい、正義感や価値観で、つまり、心で反応することになる。仮にコミュニケーションとか、ガス抜きにしても、あんまり健康なことではない。

世の中には新しい市場が生まれていて、そこではどれだけ心をひっかけられるかを競う競争が起きている。特に人の心をひっかけてPVを稼ぐのに最も効率がいいのは、人の正義感とか悪意を注げる標的を差し出すことだろう。今年も、もう何人も犠牲になった。今回の「音楽と政治」は幸い炎上という騒ぎになっていないけれども。

正義感+悪意は新しい市場になっている。昔から新聞や週刊誌が担ってきた一部の機能に特化させた業態で。匿名の管理人が出所の曖昧な言葉をまとめて事業をしている。LIVEDOORブログやNAVERまとめ(両方共LINECORPORATIONのサービスだ…)とかが小銭を得る。

僕も真面目に向き合ってしまうと心が荒むだけだから、読まないでいる。けれど、見出しだけでも、目にすると疲れる。ひどい場合には正統性のない過程を経て政治や行政に影響を与える。これも疲れる。

もう「話題」も「議論」も「反応」も疲れた。全く価値がない。みんな忘れるのだから。青筋を立てた割に、人の金儲けを手伝うだけの徒労。

有志でお金を出し合いLINE社の株主になって「まとめサイトの管理人は社会的責任が大きいから身元を開示すべき」とか提案したらいいのだろうか。でもLINE社にとっては損だし、他にもいくらでもまとめに使えるサイトはあるからもうどうしようもない。

それでもみんな!前を向いて頑張っていこう!物事には良い面がいっぱいあるんだから!そもそも、ネットを見ないで本を読めばいいだけの話じゃん?あ、そうかそうか!



りんなごの、ききどころ(ご出演者&イベントの紹介)

こんばんは。

ねじまきサウンドシステムの小山です。

イベントが近いです。毎日Twitterで告知していますが、関心を持って頂くためにもう少し詳しくご紹介したいと思っている昨今です。

そこで、今回の投稿では、来たる5月28日(土)に開催するイベントの出演者紹介と、「ききどころ」をご紹介します。
まずは概要を。

ねじまきサウンドシステムの
凛として和やかパーティ
「りんなご」

出演:
松崎ナオ
mus.hiba
アニュウリズム
ねじまきサウンドシステム
5/28(土)開場19:00開演19:20
¥1,800+1d

会場:大久保ひかりのうま

今回のりんなごも面白いです。

毎回3人でうー、うーと企画考えていますが、今回、凄いです。まず各出演者さんのご紹介をします。

 

松崎ナオさんは、NHKドキュメント72時間のエンディング曲(川べりの家)でご存じの方も多いかもしれません。女性シンガーソングライターです。この紹介の文章を書こうと色んな曲を聴いたのですが、しみじみしました。動画を御覧頂いたほうが早いと思いますので、下に貼ります。

そう、今回は、3ピースのバンド形式でご出演頂く予定です。大久保ひかりのうまはこぢんまりした、とても親密な雰囲気の会場ですので、ぜひ間近でご覧いただければと思います。


【松崎ナオ】 Special Live ②

 

mus.hibaさんは、カテゴライズが難しいと思うのですが、「エレクトロニカアーティスト」という紹介をされている記事がありました。僕の形容で恐縮ですが、すーっと親密な場所に引き込まれるような音を作る方です。そして曲の中心に歌・声があります。ボーカロイドを使っておられますが、いわゆるボカロ音楽とは何か異質なやり方だと思います。ゆったりして、断片的だったり、余白がたっぷりあったり。それが、シンセやビートと相まって、総体として凄くかっこ良く、何よりも、美しい音楽です。

2、3年前にアメリカの音楽サイトのPitchforkで、日本のクラブ音楽の特集記事があり、その時に際立って一番印象に残った電子音楽の方、という形で覚えていて、今回、企画の内容と、ひかりのうまの雰囲気にも、きっとぴったり合うと思いお誘いしました。


mus.hiba "Slow Snow"

 

アニュウリズムさんは、絵や漫画でも活躍されています。音楽では、ギターの弾き語りや数人の編成での演奏・歌唱をされています。より実験的な録音作品もYOUTUBEに上がっています。

ライブでアニュウさんの弾き語りを聴くと、歌の、表面のキメが辿れるような声色に驚くと思います。そして曲が、これも僕の形容で恐縮ですがニール・ヤングマイケル・スタイプが歌っても合うんじゃないかという、いい歌・いい曲です。

アニュウリズムさんとはだいぶ前から面識がある、と思いネットを検索したら、2011年に対バンをさせて頂いたことがあります・・!UFOCLUB・・!このタイミングでお誘いできて、とても嬉しいです。


私の心 - アニュウリズム [MV]

 

さて、今回のりんなごの「ききどころ」ですが、真正面から言うと「叙情」です。

 

 

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叙情といっても、果てしなく広い言葉ですので、ぼんやりしたものでしかないのですが、色々な音楽(恐らく、ふだん聴かないジャンルの音楽もあるでしょう。)を聴いて、その時間を通過する中で、考え事をやめたり、想いを馳せたりして、ぼんやりしたものの輪郭を辿っていくようなイベント、というのも良いのではないかなと思います。そんな夜になれば、と企画しました。それにしても、出演者が豪華ですね(呆然)。

ねじまきサウンドシステムについても最後に少し。練習もまめにやって、映像も使います。観ていて楽しい演奏をすることをお約束します。

youtu.be

そんなわけで、5月28(土)、19時開場、19時20分開演、大久保ひかりのうま、りんなご。ぜひご来場下さい!!!

熊本

まず告知から。


【第二弾告知!】

ねじまきサウンドシステムの
凛として和やかパーティ
りんなご


mus.hiba ←NEW!

ねじまきサウンドシステム

&MORE…

5/28(土)開場19:00開演19:20
¥1,800+1d

会場:大久保ひかりのうま

第二弾の告知になります。mus.hibaさんにご出演いただきます!


さらに、もうお一方ご出演が決まっています。今回も、ずっと良い音楽が流れてる夜になります。絶対的にお越しください!!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、2日前から連休を利用して熊本の実家に帰省している。家は少し傷んでいるけれど、大きなヒビや傾斜などもないので、割に平穏に屋内で生活している。近所を歩くと、我が家より傷んだ建物もあれば、築年数の浅い堅牢な建物もある。どの程度の状態が危険なのかというのは、素人目には判断がつかない。屋内にいたくない、車中泊が多い、などのニュースも頷ける。

震災についてのニュースは溢れかえっているので、今回は、昨日銭湯に行った話を投稿しようと思う。今回の震災に伴い、我が家では断捨離ムードが高まっているため、僕は物の片付けなどをしている。実家に残してきた物だけに懐かしく、捨てがたい物ばかりなので、選別に時間と体力を要する。そんなわけで昨日は本を選別し、紐で括ったくらいで疲れてしまった。実家のお風呂も使えるのだが、この機会にと、近所の銭湯に行った。

国道に沿って自転車で銭湯に行った。国道沿いにはショッピングモールやホームセンター、喫茶店(アルバイトをしていた)、カーディーラー、ファミレスなどの建物がぽつぽつと並ぶ。その間には畑や用水路があり、畑の奥には住宅が見える。ブルーシートがかかった家もあれば、なんてことない家もある。


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目的地である銭湯「ばってんの湯」は、昔、「バッテンバーデン」という名前だった。ドイツの温泉地バーデンバーデンと熊本弁のばってんをもじった名称だ。その頃からよく利用している。いつの間にか、ばってんの湯になっていた。

昼3時頃だったが銭湯は混み合っていた。鍵付きの靴箱を利用しない人々も多く、入口の、家で言う玄関にあたるスペースには、サンダルやスニーカーがみっしり並んでいた。

男湯には、温度の違う浴槽2槽と、座風呂、寝風呂、露天風呂、サウナと、若干温度の低いミストサウナ、さらに水風呂がある。

髪や体を洗った後に、まずは露天風呂に行った。数分間浸かり、水面の泡や、水面を通したタイルの模様のゆらめきなどを見ていた。銭湯の等間隔に並んでいる丸い照明や、浴槽の泡や水の動きなどは、見ていて飽きない。いつも思う。ずっと水の音が聞こえるところもいい。

僕は学生時代から一人で通っていたのだけど、そんなのは少数派で、普通、学生は友達とガヤガヤ言いながら来るものだ。昨日も、ぼーっと水面を眺めていたら、露天風呂に高校生か大学生らしきグループがやってきて、楽しげに喋っていた。

サウナと水風呂を行ったり来たりするのも、ここの楽しみだ。体を拭いてサウナに入ると、階段状の席をまばらに埋めるかたちで、8〜9人ほどの男(もちろんだ)がテレビを見ている。テレビではオリックス楽天の試合を流している。僕は後部(最上段)のスペースに座った。

入室時に12分時計を確認するのも重要だ。今、分針は4。ならばくるりと回って2に来る頃が10分。それまでは居よう。

最上段から見ていると、様々な背中がある。しゅっとした背中は学生か、新卒の会社員だろうか。春風亭昇太のような髪をした人の背中はお腹を中心に肉がついている。営業さんだろうか。また、細身ながらややたるみ、シミのある背中の持ち主は、白髪で、おぢいちゃん、という感じだ。

10分が経過し暑くなったのでサウナを出て、かけ湯で汗を流して水風呂にざぶんと入る。胸のところまで水に浸かれる深い浴槽で、温度は18.2度。顔もばしゃばしゃと冷やし、浴槽を出て、オケに水を汲み頭にかけて冷やす。

良い心地なので再び露天風呂まで歩いて、椅子にこしかけて、少しの間、呆心する。でっぷりしたおじさんが壁際のベンチで寝ている。金髪でやけに色白で筋肉質な男が湯に浸かっている。僕は再度髪や体を拭いてサウナに行くと、まだ野球が続いており、楽天のチャンスのようだ。2アウト2塁。ファールで粘る打者を見ていると自然とサウナ内の男たちが緊迫する。僕も、何となく見入ってしまった。ファール。またファール。

結果、この打者は凡退した。途端に、そのイニングが終わるまで我慢していたらしき男たちが一斉にサウナから出ていく。まるで彼らもオリックスの一員で、このサウナの守備を担っていたかのようだ。

そうやって水風呂とサウナを行き来していた。何度目かのサウナでジリジリと熱を浴びていたら、先ほど、露天風呂にいた学生のグループがやってきた。暑いので彼らも特に喋らない。皆、締まったプレーンな背中をしている。

僕は12分経過したのを見て、サウナを出て再び水風呂へ入った。通路で髪と体を拭いていたところ、学生たちが一斉に、暑い、暑い、とサウナから水風呂に向かってきた。水風呂に飛び込む者もあれば、オケを使い浴槽外から水をかける者、水をかけられて嬌声を上げる者もある。

僕はそれをみて「うむ」「そうだ」「それだ」と思い、最後に熱めの浴槽に浸かった後にばってんの湯を後にした。


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(おしまい)

ある日の短文

なんとなく、しょーもないことというのが、よく思い浮かぶ、Twitterでも、リプライならガンガン書くのだけど、非リプライで書くには気が引ける。

今日は翼の折れたエンジェルが頭から離れなくて「うー、翼の生えたダイソーン!」という替え歌が浮かんだ。これも突然書くとみんなに悪い。

さらに悪いことに「うー、YAZAWAがくれた印税ー!」というのも浮かんで、何かいいなと思ったけど、元が何なのかわかりにくいし、いちから書くとなるとこりゃ、一日仕事だと思ってこらえた。

「うー、YAZAWAがくれたダイソーン!」というのや「うー、翼の生えた印税ー!」というのも派生的に浮かび、

いずれも、YAZAWAがキップのいい人であることとか、かつてYAZAWAが横領被害にあった過去を連想させるので、思い切って書きたいのだけど、ここまで書くともう連休が終わってしまう。

こういう時にブログとして閉鎖的にまとめると迷惑もかからないしいいかもしれない。と思ってケータイから投稿した。わざわざ水道橋駅構内で、立ち止まって書いている。

お会いした方ならわかるとおもうが、普段からこんなことに労力をそそいでいて、別の何かに振り向けたいのだが、

以前もライブで「ピアノの曲がよかった、エルトン・ジョンみたいだった」と感想をもらったときにとっさに「そう、俺中学時代のあだ名『ジョルトン・エン』だから!」と思い浮かんだ通りに喋ってキョトンとされた。

もうそんな感じなので今回は告知も載せませんぞ。
(おわり)

(追記)
「うー、間のあとは寛平ー!」というのも浮かんだ。こういうのはやめどきがわからなくなる。

(追記おわり)



ベートーベン

まず告知です。

ねじまきサウンドシステムの
凛として和やかパーティ
りんなご
5/28(土) 大久保ひかりのうま
開場19:00 開演19:20
¥1,800+1d

出演
ねじまきサウンドシステム
&MORE…

第一弾の告知です。今回は前回に引き続いて、大久保ひかりのうまで開催。前回、何人かのお客さんからは、イベントの内容もさることながら、大久保駅(総武線の駅。新大久保とちょっと風合いが違います。)の、周辺の温かい飲み屋街、いいねぇ、という声もありました。夕方にちょい飲み、それからひかりのうまで最高な音を浴びる、という楽しみもできます。

ぜひおこしくださーーーーい!!

:::::::::::::::::::

さて、最近、ケータイ電話にベートーヴェン交響曲を幾つか取り込んで、移動中に聴いている。

経緯を話すといっきに飛んでしまうが、僕は学生時代に、文系らしくぼんやりした生活をしていた。その頃に先生から丸山真男という政治学者は重要だと教わって、それを覚えて上京した。ようやく新生活に慣れたある日、吉祥寺の本屋で「丸山真男 音楽の対話」という新書を見つけた。あの学者が書いた本かと思いきや、お弟子さんの、中野雄という人が書いた本だ。けれどもなんとなく購入した。

この著者は、日本思想とか政治の専門だった丸山から指導を受けたにしては珍しく、レコード会社に就職したプロデューサーで、一見すると異色の経歴っぽいが、これにもわけがある。丸山真男じしんがオーケストラの楽譜を読んで注を書き加えるくらいのクラシック狂だったのだ。

新書は大まかに、ワーグナーの章と、戦前のフルトベングラーの章で出来ていて、いずれも丸山真男が、戦前戦中の難しい時期に、色んな経緯はあれ、どっぷりと心酔した音楽家だ。

フルトベングラーの章は特に面白い。フルトベングラーは、丸山じしんが陸軍の兵隊として駆り出された第二次世界大戦において、同盟国だったドイツ(あの戦前のドイツ)で、おそらくは沢山の煩悶も抱えながら、それでもドイツに残っていたそうだ。

フルトベングラーは戦時中、一度亡命を試みて当局に脅かされたり、指揮者として、復帰して凄まじい歓迎(観客から「もう私達をおいて行かないでください」と泣き叫ばれたそうだ)を受けたりとしたらしい。ヒトラーから握手を求められて、中途半端に手を上げている写真もあり、握手を求められたが拒んだ、とか、敬礼するところだ、とか諸説あって戦時中のフルトベングラーの評価にも毀誉褒貶あるそうだ。

丸山は、敗戦直前の、いわば極限状態のドイツでのフルトベングラーの録音は、音楽の歴史の頂点だというような評価を与えている。大まかに言うと、とんでもない独裁者の下でも、人々に寄り添った指揮者がいて、彼が指揮した音楽の、緊張感や響きが特異なのだと。

そこで、ここからは卑近な話に戻るけれども、先日、神保町でベートーヴェンの棚の前にいたところ、交響曲のところに「フルトベングラーウォータイムアーカイブス」と書かれたCDを見つけた。戦前のドイツの国営放送が録音した交響曲。先の新書を思い出して、3枚(交響曲4つ〜5つ分)購入したのだ。

それから部屋で聴いて、ノイズは多いが、音のダイナミクス(静かさとやかましさの幅)もあり、何とも言えない臨場感がある、と思い、いろんな移動時間に聴き始めた。ほんの10分の移動時間でも何かしらの交響曲を聞いていた。はじめは、戦前のドイツのおぞましさを感じたが、やがてベートーベンとか、人間とかについて思いを馳せた。

ナチスはこれを悪用(あるいは、この崇高さに酔いつつ、とんでもない歪曲を)したのだろう。このへんの人間の理性がどうとか、西洋がどうとかいう議論ははてしないそうなのでぼんやりした文章にとどめます。

ところで僕は、インターネットについては、無料でニュースも読めるし、一言も発さずに航空券も購入できるので、あの技術にはとても感謝している。のだけど、ある時から何をみても読んでも辛くなる局面が増えた。

携帯電話。タブレット。PC。あのあたりの端末を通じて目に飛び込んでくるものは、大半はきれいじゃないではないか。真っ白なウェブサイトだろうが綺麗なアイコンだろうが、とにかく人間の何かにつけ入るような文章ばかり。

いつからか、人間が貴いものではないのではないかという疑念にまで囚われた。罵ったり、わるふざけしたり、わるふざけを見つけて吊し上げにしたり、わざと吊し上げになってみせて広告収入を稼いだり。有料サロンに連れ込んだり。

そこで、あまりの煩悶を払いのけるために、自分なりに考えたところ、それは考え過ぎではないか、という結論に至った。ある一人の一生だって貴い瞬間も、だめな瞬間もあって、物事は混ざり合っている限りは、貴いもだめも言いっこない。本当は人間は貴くて同時にだめだ。一面をみるとだめなんだ!

という大きな場所にたどり着いた。ベートーヴェンを聴いていると、彼の音楽はある特別な時代と地域の、最も純粋な精神があらわれた音楽だったのだと思う。神だけが貴くて人間はそうでもないという時代から、人間も貴くて、みんなが貴くなっていける、という確信を持ち始めた特別な時代。

うかうかしてはいられない。練習の時に、以下のようなことをバンドの二人に伝えた。「インターネットをみていると人間はどうしようもなく思えるけれど、実はそう一面的にどうのこうの言えるものではなさそうだ。」
すると、「それって、今気づいたの?」。ん?「当ったり前のことじゃないの?」。んん?

ベートーヴェンと人間の貴さについてでした。


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